犬が喜ぶマッサージのやり方|リラックスや便秘解消に!効果と注意点を解説

犬のマッサージは、正しい方法と注意点を守ることで、愛犬にとって最高の癒やしの時間になります。間違ったやり方は愛犬にストレスを与えてしまう可能性もあるため、ポイントを押さえておくことが大切です。アロマを使ったり、リラックスできるツボを刺激したりと、愛犬が喜ぶマッサージで絆を深めましょう。

この記事では、初心者でも簡単にできる犬のマッサージのやり方やコツ、注意点を詳しく解説します。

犬のマッサージの仕方は?

まずは、犬のマッサージの基本的なやり方を部位ごとにご紹介します。愛犬がリラックスしている状態で、優しく触れることから始めてみましょう。

上腕三頭筋/肩

人間でいう二の腕にあたる上腕三頭筋は、常に体を支えているため非常に疲れがたまりやすい部位です。

マッサージは、犬がリラックスして横になっている時に行うのがおすすめです。飼い主さん自身がリラックスし、その安心感を愛犬に伝えるような気持ちで、筋肉の緊張を優しくほぐしてあげましょう。

焦らず、ゆっくりとしたソフトタッチが基本です。足先を触られるのを嫌がる子も多いため、まずは肘の関節より上の部分を中心に、ゆっくりと揉んであげてください。

顔のマッサージは、毛並みに沿って前方から後方へなでるように行います。顔の筋肉の緊張をほぐし、リンパを流してあげるイメージです。

ポイントは、やはりゆっくりとしたソフトタッチです。日頃から耳掃除や歯磨きの際に優しく顔周りを触っておくと、マッサージへの抵抗感が少なくなりますよ。

首と背中

首から背骨に沿った筋肉も、疲れがたまりやすいポイントです。顔と同様に、リンパの流れを意識しながら、上から下へ向かってゆっくりと撫でてあげましょう。背骨の真上を強く押すのではなく、その両脇の筋肉を優しく揉みほぐすのがコツです。

犬のマッサージを行うタイミングや頻度は?

犬のマッサージは、散歩や運動の後など、愛犬が適度に疲れているタイミングが最も効果的です。ただし、激しい運動の直後は避け、少し休憩してから行いましょう。

頻度としては、まずは2〜3週間に1回程度から始めてみるのがおすすめです。慣れてきたら、日々のコミュニケーションの一環として、短い時間でも取り入れてみてください。

【注意】怪我や病気をしている時、体調が優れない時はマッサージを控え、まずは獣医師に相談しましょう。

マッサージを嫌がっているサインは?

マッサージ中に以下のようなサインが見られたら、嫌がっている可能性があります。無理強いはせず、一度中断しましょう。

  • 特定の場所を触ると、ハッと振り向く
  • 体を固くする、緊張させる
  • その場から逃げ出そうとする
  • 耳を後ろに倒す
  • しっぽを足の間に巻く

もし愛犬が嫌がる場合は、力が強すぎるのかもしれません。また、特定の場所を触られるのを激しく嫌がる場合は、痛みや病気が隠れている可能性も考えられるため、動物病院で診てもらうことを検討してください。

犬のマッサージ、意味があるの?

犬のマッサージは、単に疲れを癒すだけでなく、心と体の両方にとって多くのメリットがあります。

  • 血行促進と疲労回復:筋肉の緊張をほぐし、血流を良くすることで、疲れが取れやすくなります。
  • リラックス効果:優しいタッチは犬の心を落ち着かせ、ストレスを軽減します。
  • 飼い主との絆が深まる:大切なコミュニケーションの時間となり、信頼関係がより強固になります。
  • 病気の早期発見:体に触れることで、しこりや腫れ、痛みなど、体の異変にいち早く気づくきっかけになります。

飼い主さん自身も、愛犬と触れ合うことでリラックス効果を得られるといわれています。

犬のマッサージ、アロマは?

アロマを上手に使うと、マッサージのリラックス効果をさらに高めることができます。犬への使用が期待できるアロマには、主に2つの働きがあります。

  • 心を落ち着かせる働き:ラベンダーやイランイランなどは、興奮を鎮め、穏やかな気持ちにさせてくれます。
  • ストレスを解消する働き:ローズマリーやペパーミント、レモングラスなどは、気分をリフレッシュさせ、ストレス軽減に役立ちます。

※犬にアロマを使用する際は、必ず犬用に希釈された安全な製品を選び、最初は少量から試してください。

アロマを犬のマッサージに使う方法は?

犬のマッサージにアロマを取り入れる主な方法は3つです。いずれも、犬が香りを嫌がらないか確認しながら行いましょう。

香り

アロマディフューザーを使ったり、お湯を張った洗面器にアロマオイルを数滴垂らしたりして、空間に香りを広げる方法です。部屋全体が優しい香りに包まれ、飼い主さんも一緒にリラックスできます。

直接塗る

キャリアオイルで希釈した犬用のマッサージオイルを使い、直接体に塗布する方法です。犬の皮膚はデリケートなため、毛をかき分けるのではなく、毛の上から優しくなでるように塗り広げましょう。必ず犬が舐めても安全な製品を選び、人間用のものは使用しないでください。

スプレー

精製水と無水エタノールで希釈したアロマスプレーを、愛犬の体全体に軽く噴きかける方法です。犬がくしゃみをしたり嫌がったりする場合は、刺激が強すぎるサインなので、さらに薄めるか使用を中止してください。

犬のマッサージで便秘解消するコツは、お腹!

お腹の調子が悪い時や便秘気味の時には、お腹のマッサージが効果的です。腸の動きを優しく促してあげましょう。

【お腹のマッサージの手順】

  1. 飼い主さんの手をこすり合わせ、温めておきます。
  2. 犬をリラックスさせ、仰向けか横向きの姿勢にします。
  3. 犬のおへそを中心に、時計回りに「の」の字を描くように、ゆっくり優しくなでます。

このマッサージは、腸の働きを助けるツボを刺激するといわれています。強く押しすぎると内臓を傷つけたり、犬が警戒したりする原因になるため、あくまで「優しくなでる」ことを徹底してください。

犬のマッサージ、ストレス解消のコツは3つのツボ

犬の体には、心を落ち着かせ、ストレス解消に役立つとされるツボがあります。マッサージの際に優しく刺激してあげましょう。

  • 攅竹(さんちく):目のすぐ上、眉頭のあたりにあるくぼみ。精神を安定させるツボです。
  • 神門(しんもん):前足の肉球の少し上、手首の内側の小指側にあるくぼみ。不安や興奮を和らげます。
  • 液門(えきもん):後ろ足の薬指と小指の間の付け根あたり。リラックス効果が期待できます。

各ツボを1回3秒ほど、そっと押すように刺激します。人間に行うような強さは不要です。優しく触れるだけでも効果は期待できます。

マッサージは大切なコミュニケーションの時間

犬のマッサージは、健康維持だけでなく、愛犬と飼い主さんとの絆を深めるための貴重なコミュニケーションです。犬は言葉で「どこが凝っているか」「どこを触ってほしくないか」を伝えられません。

だからこそ、愛犬の表情や体の反応をよく観察しながら、気持ちよさそうな場所を探して、優しく丁寧に行ってあげることが何よりも大切です。

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