小さくて愛らしい子猫をお家に迎える前は、これからの新しい生活を想像して、幸せな気持ちでいっぱいになりますよね。
子猫との生活は、もちろん楽しいこと、嬉しいことがたくさん待っています。しかし、決して忘れてはいけないのは、子猫を飼育するということは、一つの大切な命を預かるという大きな責任が伴うということです。
この記事では、これから子猫を飼うことを検討している方へ向けて、必要な費用、具体的な飼い方、そして万が一捨て猫を保護した場合のポイントまで、詳しく解説します。
子猫を飼うということ
「見た目がかわいいから」「子供が欲しがるから」といった安易な気持ちで子猫を飼い始めたものの、実際に生活を共にしてみると「想像以上に手がかかる」「旅行に行けなくなった」「お金がかかる」など、人間の身勝手な理由で飼育を放棄し、捨ててしまう人が後を絶ちません。
子猫を飼うということは、その子の一生、約15年〜20年の歳月を丸ごと預かるということです。ただ可愛い時にだけ遊ぶ、というわけにはいきません。自分には飼い主としての心構えと責任感があるのか、子猫を迎える前にもう一度、ご自身の状況を振り返ってみましょう。
現実的な問題として、プライベートな時間の使い方や旅行の制限、フードや医療費など飼育にかかる様々な費用など、子猫を飼育するために考えなければならないことはたくさんあります。それでも本当に子猫を飼いたいのか、最期まで責任を持って愛情を注ぎ、育てることができるのかを真剣に考えてから、新しい家族として迎えるようにしてください。
子猫を飼うためにかかる費用
猫を飼育するには、日々の食事から医療費まで、様々な費用がかかります。キャットフードはもちろん、それを食べるための食器や水を飲む容器、安心して眠るためのベッド、排泄に必要なトイレや猫砂、被毛のお手入れに使うブラシ、そして病気やケガに備えるワクチンなどの医療費です。
子猫を迎え入れたらそれで終わりではありません。猫も人間と同じように、毎日食事をし、排泄をし、時には病気やケガもします。「子猫を飼うためにかかる費用」を事前に把握しておくことは、責任ある飼い主になるための第一歩です。
猫一匹にかかる費用の目安を、「初期費用」、「年間費用」、「その他の費用(一部)」、そして「ペット保険へ加入した場合」に分けて具体的にまとめました。
※ここで挙げている費用はあくまで一例であり、猫種や飼育環境、お住まいの地域によって変動します。
初期費用
混合ワクチン費(健康診断含め) | 11,000円 |
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食器代 | 2,000円 |
首輪など | 1,000円 |
ベッド | 2,000円 |
トイレ | 2,000円 |
ブラシ(スリッカー) | 1,000円 |
キャリーバッグ(ケージ) | 8,000円 |
おもちゃ代 | 3,000円 |
合計 | 31,000円 |
年間費用
食費 | 44,400円 |
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ワクチン費(2年目から) | 6,000円 |
健康診断(2年目から) | 5,000円 |
消耗品(猫砂、爪研ぎ、おもちゃ代) | 10,000円 |
合計 | 65,400円 |
その他の費用(一部)
病気・ケガの治療費(2~3回分) | 150,000円 |
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避妊手術費(メス) | 25,000〜30,000円 |
去勢手術費(オス) | 15,000〜20,000円 |
合計 | 165,000〜180,000円 |
ペット保険に入った場合
突然のケガや病気などで高額な医療費がかかった際の経済的負担を軽減するために、ペット保険に加入する飼い主さんも増えています。
保険のプランによって補償内容や保険料は異なりますが、例えば、医療費の70%を補償するタイプで、0歳から12歳まで年払いで加入した場合、年間の平均保険料は約39,300円です。12年間加入し続けると合計で約471,600円の保険料となります。
しかし、ペット保険に加入していれば、万が一の際に高額になりがちな医療費の70%を保険で補填することができるため、安心して治療を受けさせてあげられます。
子猫のうちに必要なもの
- ベッド:安心して休める場所
- 専用のトイレや猫砂:清潔な排泄環境
- 子猫用フードや食器:成長に合わせた食事
- キャットタワー:運動不足とストレス解消
- ケージ:安全確保と災害時の備え
子猫を迎え入れる前に、最低限これらのアイテムを用意しておくと、子猫との新しい生活をスムーズに、そしてより快適にスタートさせることができます。
ベッド
迎えられたばかりの子猫は、慣れない環境に大きな不安を感じています。そんな子猫が安心してくつろげるパーソナルスペースとして、専用のベッドを用意してあげましょう。
ベッドの設置場所は、静かで人の出入りが少なく、適度に日当たりと風通しの良い場所が理想的です。
子猫は自分の匂いがついたものに安心感を覚えます。可能であれば、ブリーダーやペットショップから、その子が使っていた毛布などを譲ってもらい、ベッドに敷いてあげると良いでしょう。飼い主さんの匂いがついた服をベッドに入れてあげるのも、早く慣れてもらうための一つの方法です。
専用のトイレや猫砂
子猫が快適に、そして決まった場所で排泄ができるように、専用のトイレと猫砂、掃除用のスコップは必須アイテムです。トイレのしつけを成功させるための第一歩となります。
猫用のトイレには、システムトイレ(シートを交換するタイプ)や、固まる砂を入れるタイプなど様々な種類があります。子猫の体の大きさや飼育環境に合わせて、最適なものを選んであげてください。
子猫用フードや食器
食器は、食事用と水飲み用の最低2種類を用意しましょう。
食事用の食器は、ヒゲが当たりにくい「浅め」の形状で、食事中に動かないようある程度の重さがあるものがおすすめです。水飲み用の食器は、こぼれにくいように少し深さのあるものが適しています。
フードは、迎える時期が生後4週齢を過ぎているなら、離乳食の準備が必要です。子猫専用のウェットフードや、ドライフードをお湯でふやかして柔らかくしたものを与えましょう。最初は、それまで食べていたものと同じ種類のフードを用意すると、環境の変化による食欲不振を防ぎやすくなります。
キャットタワー
遊び盛りでエネルギーに満ち溢れた子猫は、室内でもたくさん運動する必要があります。上下運動で思う存分体を動かし、ストレスを発散できる遊び場としてキャットタワーは最適です。
高い所にジャンプしたり、隠れ家になるボックスが付いていたりするキャットタワーは、猫の本能的な欲求を満たしてくれます。
ケージ
動物病院への通院や公共交通機関での移動、そして災害時の同行避難など、ケージは子猫の安全を守るために不可欠なアイテムです。
いざという時にいきなり入れようとすると、怖がって入らない可能性があります。無理に入れるとケージが嫌いになってしまうため、普段からおやつを入れたりして「安心できる場所」だと慣らしておくことが大切です。
子猫を迎える前に考えること
- 留守番や一人暮らしの時の対応
- 先住ペットとの相性
- 迷い猫(保護猫)を飼う場合の注意点
子猫を迎える前に、ご自身のライフスタイルや環境について、改めて考えておくべき事柄があります。特に「留守番や一人暮らし」「先住ペットの有無」「保護した猫を飼う場合」の3つのポイントは重要です。
留守や一人暮らしのとき
成猫は比較的独立心が強く、適切な環境さえ整っていれば留守番も得意ですが、子猫の場合は異なります。
成長期の子猫は消化器官が未発達なため、一度にたくさんの量を食べられません。体が作られる大切な時期に、数時間おきに少量のフードを与え、栄養をしっかり摂取させる必要があります。
一人暮らしで家を空ける時間が長い場合は、自動給餌器を活用したり、万が一の時に様子を見てもらえる家族や友人を確保しておいたりすると安心です。
先住ペットがいる時
猫は縄張り意識が強く、単独行動を好む動物です。そのため、新しい子猫の登場は、先住ペットにとって大きなストレスになる可能性があります。
多頭飼いを始める際は、子猫専用のトイレやベッド、食器を用意し、安心して過ごせる個別のスペースを確保してあげてください。また、先住ペットの性格を考慮し、対面は慎重に行いましょう。手のかかる子猫ばかりを優先せず、先住ペットとの時間も大切にし、愛情をたくさん注いであげることが関係を良好に保つ秘訣です。
迷い猫を飼う場合の注意点
保護した迷い猫は、人との接触経験が少なく、強い警戒心を持っていることがあります。また、過酷な外の環境で過ごしてきたため、健康状態が万全でない可能性も考慮しなければなりません。
外に出たがって鳴き続けることもあるため、完全室内飼育を徹底したい場合は根気が必要です。しつけが難しい場合もありますが、焦らずにじっくりと時間をかけて向き合い、信頼関係を築いていくことが何よりも重要です。
捨て猫・保護猫を迎える場合の対処法
道端で子猫を見つけたら、すぐに保護する前に、近くに親猫がいないか少し離れて様子を見ましょう。親猫が探しに戻ってくることもあります。
親猫が見当たらず、子猫が弱っている場合は、以下の手順で対処してください。
- 体を温める: 子猫は体温調節が苦手です。タオルで包んだペットボトル湯たんぽやカイロで、まず体を温めてあげましょう。体が汚れていても、衰弱している時に洗うのは危険です。濡れタオルで優しく拭く程度に留めましょう。
- 動物病院を受診する: 元気そうに見えても、ノミ・ダニがいたり、感染症やケガをしていたりする可能性があります。できるだけ早く動物病院で健康状態をチェックしてもらいましょう。先住猫がいる場合は、検査が終わるまで必ず隔離してください。
- 警察に連絡する: 飼い猫が迷子になった可能性もあるため、最寄りの警察署や交番に「拾得物」として届け出ましょう。3ヶ月経っても飼い主が現れなければ、保護した人が正式な飼い主になることができます。
もし自分で飼えない場合は…
やむを得ない事情で飼育が難しい場合は、無責任に手放さず、必ず新しい家族(里親)を見つけてあげてください。
- 友人や知人に声をかける
- 動物保護団体や地域の動物愛護センターに相談する
- 信頼できる里親募集サイトやSNSを活用する
子猫のための最適な環境づくり
子猫が健やかに成長するためには、安全で快適な環境づくりが欠かせません。特に気をつけたいポイントは、「保温管理」「先住猫との隔離」「低温やけどの防止」の3つです。
保温する
生まれたばかりの子猫は、自分で体温を調節する能力が未熟です。体が冷えすぎないよう、生後1〜2週間は30〜34度、3週目は24〜27度を目安に、飼育スペースの温度を保つようにしましょう。
飼育箱(小さめの段ボールで代用可)に柔らかい毛布やタオルを敷き、冬場はペットヒーターや湯たんぽ(お湯を入れたペットボトルでも可)で温めます。この時、飼育箱の近くに濡れタオルを置いておくと、乾燥対策にもなります。
万が一、体が冷え切ってしまった場合は、40〜42度のお湯に体を浸け、温まるまで優しくマッサージをしてあげる応急処置も有効です。
先住猫と隔離する
保護した子猫を飼育する場合、先住猫がいるご家庭では、必ず最初は別の部屋に隔離してください。
外で生活していた子猫は、ノミやダニ、猫風邪のウイルス、その他の感染症を持っている可能性が高いです。健康状態が確認できるまで先住猫と接触させないことは、双方の健康を守るために非常に重要です。
低温やけどに注意する
子猫は自分で動けないため、ペットヒーターやカイロなどの保温器具を長時間同じ場所にあてていると、低温やけどを起こす危険があります。
保温器具を使用する際は、熱源が子猫の体に直接触れないようにタオルで巻く、ケージの一部だけを温めて子猫が自分で移動できるようにするなど、必ず工夫をしてあげてください。
子猫の成長に合わせた餌
子猫の食事は、成長段階に合わせて内容を切り替えていく必要があります。大きく分けて「授乳期」「離乳期」「子猫用フード期」の3つのステージがあります。
授乳期(~生後1カ月)
この時期は、必ず子猫用のミルクを与えてください。人間用の牛乳には、猫が消化できない乳糖(ラクトース)が多く含まれており、下痢の原因になります。
与える量や回数は、子猫の週齢や体重によって異なります。ミルクのパッケージに記載されている給与量を参考に、数回に分けて与えましょう。
ミルクを与える際は、誤嚥(ごえん)を防ぐため、うつ伏せの姿勢で頭を少し持ち上げるようにして与えます。シリンジ(注射器型)やスポイトを使うと便利です。焦らず、子猫のペースに合わせてゆっくり飲ませてください。生後2週齢までは2〜4時間おき、2〜4週齢は4〜5時間おきが目安です。
飲んだ量や時間、毎日の体重を記録し、1日あたり7〜13gずつ体重が増えていれば、順調に成長している証拠です。
離乳期(生後1ヶ月頃~2ヶ月)
乳歯が生え始めたら、離乳食へ移行するサインです。
まずは指につけたミルクを舐めさせ、次にお皿からミルクを飲めるように練習します。お皿から飲めるようになったら、離乳食をスタートしましょう。子猫用の離乳食ペーストや、高栄養価のウェットフードがおすすめです。栄養をたくさん必要とする大切な成長期なので、しっかりと与えてください。
子猫用フード期(生後2ヶ月頃~)
生後2ヶ月頃からは、ウェットフードやドライフード(カリカリ)へ切り替えていきます。まだ一度にたくさん食べられない子猫期は、少量でも成長に必要な栄養を効率よく摂取できる、「子猫用」や「キトン用」と表示された総合栄養食を選びましょう。
子猫に与えてはいけない食べ物
- ネギ類(玉ねぎ、長ネギ、ニラなど)
- チョコレート、ココア
- スパイス類(コショウ、唐辛子など)
- 生のイカ、タコ、エビ
- アワビやサザエの肝
人間にとっては美味しく栄養のある食べ物でも、猫にとっては中毒症状を引き起こす危険なものが多く存在します。人間の食べ物を与えないことはもちろん、キッチン周りの食材管理を徹底し、猫が誤って口にしないよう注意が必要です。
ネギ類
ネギ類に含まれる成分が、猫の赤血球を破壊し、重度の貧血(溶血性貧血)や血尿、嘔吐などを引き起こします。加熱しても毒性は消えません。ハンバーグやスープの出汁などにも注意が必要です。
チョコレート
チョコレートの原料であるカカオに含まれる「テオブロミン」という成分は、猫にとって有毒です。下痢や嘔吐、興奮、けいれんなどの中毒症状を引き起こし、最悪の場合は命に関わります。
スパイス類
コショウや唐辛子などの香辛料は、猫の消化器官を強く刺激し、胃腸障害を引き起こす原因になります。人間の食事の残り物などを与えるのは絶対にやめましょう。
生のイカ、タコ、エビ
これらの生の魚介類に含まれる「チアミナーゼ」という酵素は、猫にとって重要な栄養素であるビタミンB1を破壊してしまいます。ビタミンB1が欠乏すると、食欲不振や嘔吐、神経症状などを引き起こす可能性があります。与える場合は、必ず加熱してください。
アワビやサザエの肝
アワビやサザエの肝に含まれる成分が、日光に当たることで皮膚炎(光線過敏症)を引き起こします。特に毛の薄い耳は症状が出やすく、強いかゆみや腫れが見られます。
子猫への水の飲ませ方
猫の体の約60〜80%は水分でできており、水分不足は深刻な健康問題に直結します。特に子猫は下痢や嘔吐で脱水しやすく、体力も少ないため、成猫以上に水分補給への注意が必要です。体の水分が10%失われるだけでも命の危険があります。
新鮮なお水を用意する
容器に水を入れっぱなしにせず、毎日新鮮な水に交換し、容器も清潔に保つことが大切です。水は基本的に水道水で問題ありません。ミネラルウォーターは、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが尿路結石の原因になることがあるため、避けた方が無難です。
飲める場所を複数用意する
子猫がよく過ごす場所や通り道など、家の中の複数箇所に水飲み場を設置してあげましょう。いつでも気軽に水が飲める環境を作ることで、自然と飲水量を増やすことができます。
様々な形の容器を用意する
猫には飲み水の好みがそれぞれあります。お皿の材質(陶器、ステンレス、プラスチックなど)や形、深さを変えてみて、子猫が一番飲みやすそうにしている容器を見つけてあげましょう。流れる水に興味を示す子には、自動給水器もおすすめです。
子猫のトイレをサポート
子猫を育てる上で、トイレのしつけとサポートは非常に重要です。生後間もない子猫は自力で排泄ができないため、飼い主が母猫の代わりとなってサポートする必要があります。
排泄サポートのタイミング
子猫の排泄を促すベストタイミングは、ミルクを与える直前と直後です。ぬるま湯で湿らせたティッシュやガーゼなどで、お尻の穴を優しくトントンと軽く刺激してあげると、排泄を促すことができます。もし数日間排便がない場合は、便秘の可能性があるので動物病院に相談しましょう。
子猫が自力で排泄できるようになったら、トイレのしつけを開始します。浅めの箱などに猫砂を敷いたものを複数用意してあげると良いでしょう。
健康な便の色
便は健康のバロメーターです。便の色や状態で、子猫の健康状態をチェックできます。母乳やミルクを飲んでいる時期は、濃い緑色〜黄色っぽい、練り歯磨き程度の硬さの便が健康的です。水っぽい便は下痢のサインなので、ミルクの濃度や量を見直す必要があります。
トイレの設置場所
トイレは、子猫が安心して使えるように、寝床の近くや静かな場所に設置するのがおすすめです。そわそわし始めたり、床の匂いを嗅いだりといった排泄のサインを見せたら、優しくトイレへ誘導してあげましょう。成功したらたくさん褒めてあげることで、「ここがトイレ」だと覚えてくれます。
排泄物で汚れた砂やシートはすぐに片付けますが、最初は少量の尿の匂いがついた砂を残しておくと、子猫が自分のトイレの場所を認識しやすくなります。
子猫が見せる病気のサイン
子猫は生後2〜3ヶ月頃になると、母猫からもらった免疫(移行抗体)が切れ始め、病気にかかりやすくなります。普段から子猫の様子をよく観察し、ささいな変化も見逃さないようにすることが、病気の早期発見につながります。
嘔吐する
子猫は胃が小さく、一度に食べ過ぎたり、急いで食べたりすると消化不良を起こして吐いてしまうことがあります。嘔吐した後にケロッとしていて、食欲や元気があれば、多くは心配いりません。しかし、ぐったりしている、何度も繰り返し吐く、下痢や発熱を伴うといった場合は、病気の可能性が高いのですぐに動物病院を受診してください。
下痢が続く
消化器官が未熟な子猫は、フードの切り替えや環境の変化で軟便になることがあります。1、2回ゆるい便が出た程度であれば様子を見ても良いですが、水のような下痢が何日も続く場合は注意が必要です。脱水症状を引き起こし、命に関わることもあるため、早めに獣医師に相談しましょう。
子猫が見せる特徴的な行動
子猫が見せる可愛らしい仕草には、猫ならではの習性や気持ちが隠されています。その意味を知ることで、子猫との絆がさらに深まります。
- 前足ふみふみ:甘え、安心感の表れ
- 顔をすりすり:マーキング、愛情表現
- 高い所が好き:本能的な安心感
- 夜寝ない:夜行性の名残
- 甘噛み:遊び、歯のむずがゆさ
前足をふみふみ
子猫が毛布や飼い主さんのお腹などを前足で交互にふみふみする行動は、母猫のお乳の出を良くするために行っていた名残です。飼い主さんに甘え、安心しきっているサインと言えるでしょう。
顔をすりすり
柱や家具、飼い主さんの足などに顔をこすりつけるのは、自分の匂いをつけるマーキング行動の一種です。「これは自分のもの」「大好きな人」という愛情表現でもあります。
高い所が好き
猫の祖先は、外敵から身を守り、獲物を見つけやすい木の上で生活していました。その本能から、高い場所は周囲を見渡せる安全な場所だと感じ、好んで登ります。
夜寝ない
猫は本来、薄明薄暮性(明け方と夕方に活発になる)の動物です。夜に元気に走り回るのは、狩りをしていた頃の習性の名残です。日中にたくさん遊んでエネルギーを発散させてあげると、夜に落ち着くことがあります。
甘噛み
子猫の甘噛みには、遊びの延長、乳歯から永久歯に生え変わる際の歯のむずがゆさ、愛情表現など、様々な理由があります。しかし、放置すると成猫になっても噛み癖が残ってしまうため、噛まれたら遊びを中断する、噛んでも良いおもちゃを与えるなどの対策で、人の手を噛んではいけないことを教えましょう。
見逃したくない病気のサイン
子猫は体調を崩しやすいです。普段から様子をよく観察し、以下のような症状が見られたら早めに動物病院を受診しましょう。
- 嘔吐や下痢が続く
- 食欲がない、元気がない
- ぐったりしている
- 呼吸がおかしい
- 目ヤニや鼻水がひどい
責任と愛情を持って、最高の家族になろう
子猫を迎えるには、費用や時間、そして生涯にわたる責任が必要です。しかし、それ以上に、子猫は私たちの生活にかけがえのない喜びと癒やしを与えてくれます。
この記事で紹介した知識を参考に、万全の準備と心構えで子猫を迎えてあげてください。正しい愛情とケアを注げば、子猫はあなたにとって最高のパートナーになってくれるはずです。