猫の鼻水・くしゃみが止まらない!猫風邪?考えられる病気と自宅でのケア

猫も人間と同じように、鼻水を垂らしたり、くしゃみをしたりします。特に鼻水が止まらない、くしゃみが続くといった症状が見られると、病気ではないかと心配になりますよね。この記事では、猫の鼻水やくしゃみの主な原因、考えられる病気、ご自宅でできるケア方法から動物病院へ行くべきサインまで詳しく解説します。大切な愛猫のために、正しい知識と対策をチェックしましょう。

猫の涙や鼻水、くしゃみの原因は?

猫の鼻水やくしゃみの主な原因
  • 異物・ホコリの侵入(生理現象)
  • 花粉やハウスダストなどによるアレルギー
  • 猫風邪(ウイルス感染症)やその他の病気

猫が鼻水やくしゃみをする原因は、大きく分けて3つ考えられます。それぞれの原因を見極めることが、適切な対処への第一歩です。

一つ目は、ホコリやゴミ、刺激物などを鼻から排出しようとする生理現象です。この場合、原因となる異物が取り除かれれば症状は自然に治まるため、一時的なものであれば心配いりません。

二つ目は、人間と同じくアレルギー反応です。花粉やハウスダスト、特定の食べ物などがアレルゲンとなり、鼻水やくしゃみを引き起こします。症状が数日間続いたり、特定の季節や場所でひどくなったりする場合はアレルギーの可能性が高いでしょう。

三つ目は、「猫風邪」をはじめとする感染症や、その他の病気が原因のケースです。特に、色のついた鼻水(黄色・緑色)や、元気・食欲の低下、発熱などを伴う場合は注意が必要です。「猫カリシウイルス感染症」や「猫ウイルス性鼻気管炎」、「猫クラミジア感染症」、あるいは「歯周病」や「クリプトコッカス症」といった重篤な病気のサインかもしれません。

猫の鼻水やくしゃみ、一般的なケア方法は?

猫の鼻水やくしゃみが続く場合、病気が原因であれば自然治癒は難しく、悪化させてしまう恐れがあります。まずは原因を特定し、適切な治療を行うことが重要です。基本的には、動物病院を受診し、獣医師の診断を仰ぐことを強く推奨します。

ご自宅では、猫が少しでも快適に過ごせるようサポートしてあげましょう。濡れたガーゼやコットンでこびりついた鼻水を優しく拭き取り、加湿器などで部屋の湿度を適切に保つと、鼻の通りが楽になります。

特に以下のような症状が見られる場合は、早急に動物病院へ連れて行く目安です。

  • 鼻水やくしゃみが3日以上続いている
  • 黄色や緑色、血の混じった鼻水が出る
  • 元気や食欲がない
  • 発熱している
  • 呼吸が苦しそう(開口呼吸など)
  • 目やにや目の充血もひどい

様子見は症状を悪化させるリスクがあるため、判断に迷った際はかかりつけの獣医師に相談してください。

猫の鼻水やくしゃみがアレルギーだった場合は?

猫のアレルギーが原因で鼻水やくしゃみが出ている場合、アレルゲン(アレルギーの原因物質)を特定し、生活環境から除去することが治療の基本となります。代表的なアレルゲンには、ノミ、ダニ、ハウスダスト、花粉、特定の食物などがあります。

具体的な対策としては、以下のようなものが挙げられます。

  • こまめな掃除やブラッシングで室内を清潔に保つ
  • 空気清浄機を使用してハウスダストや花粉を除去する
  • アレルギー対応のキャットフードに切り替える
  • 獣医師の指導のもと、抗ヒスタミン剤やステロイド剤を投与する

アレルギーは、アレルゲンとの接触が猫の許容量を超えることで発症します。日頃から愛猫が過ごす環境に気を配り、アレルゲンとの接触を最小限に抑える努力が大切です。動物病院ではアレルギー検査も可能なため、原因特定のために相談してみるのも良いでしょう。

鼻水やくしゃみの原因が「猫風邪」だった場合は?

一般的に「猫風邪」と呼ばれるものは、「猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス)」や「猫カリシウイルス感染症」が主な原因です。人間の風邪とは原因ウイルスが異なり、猫特有の感染症です。くしゃみ、鼻水、発熱、食欲不振、目やになどの症状が見られます。

特に、母猫からの免疫が切れる生後2〜3ヶ月頃の子猫や、免疫力の低い高齢猫は感染しやすく、重症化するリスクもあります。一度感染するとウイルスが体内に潜伏し、ストレスや加齢で免疫力が低下した際に再発を繰り返すキャリアーとなることも少なくありません。

猫風邪の最も効果的な予防策は、ワクチン接種です。定期的なワクチン接種で、感染を予防したり、感染しても症状を軽度に抑えたりすることができます。

多頭飼いの場合は風邪や感染症が広まる前に注意!

猫を多頭飼いしている環境で一匹が猫風邪をひくと、感染力が非常に強いため、他の猫にも広まってしまう危険性があります。感染拡大を防ぐためには、迅速な対応が不可欠です。

猫風邪の主な感染経路は、くしゃみや鼻水などの飛沫感染や、食器・トイレの共有による接触感染です。症状のある猫は、完治するまでケージや別の部屋で隔離し、他の猫との接触を完全に断ってください。食器やトイレ、寝床なども必ず分け、飼い主さんの手洗い・消毒も徹底しましょう。

療養中は、ペットヒーターや毛布で保温し、いつでも新鮮な水が飲めるようにしてください。食欲がない場合は、匂いが強く嗜好性の高いウェットフードを与えて水分と栄養を補給し、愛猫が安心して休める環境を整えてあげることが回復への近道です。

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