【完全ガイド】犬のブラッシング、正しい手順とコツ|プロが教える失敗しないポイント

愛犬の美しい被毛を保ち、健康をチェックするためにも、毎日のブラッシングは欠かせません。しかし、「正しいやり方がわからない」「愛犬がブラッシングを嫌がる」といった悩みを抱えていませんか?やり方を間違えると、愛犬にケガをさせてしまったり、ブラッシング嫌いにさせてしまうこともあります。

この記事では、初心者でも安心してできる犬のブラッシングの基本的な手順から、犬種別のコツ、よくある失敗例までを詳しく解説します。正しいケアで、愛犬とのコミュニケーションを深めましょう。

犬のブラッシングの手順は?

ブラッシングは、愛犬が触られても嫌がらない場所から始めるのが基本です。いきなり顔や手足から始めず、リラックスできる背中から進めていくとスムーズですよ。基本的な手順は以下の通りです。

STEP.1
背中・腰
まず、普段から撫で慣れている背中や腰を優しく撫でるようにブラッシングします。ここから始めることで愛犬をリラックスさせることができます。
STEP.2
体の側面
愛犬が慣れてきたら、体の側面を毛の流れに沿って上から下へとかしていきます。
STEP.3
首周り・胸・お腹
次にお腹周りのブラッシングです。足を持ち上げる際は、関節を無理に広げると痛めてしまう可能性があるため、優しく支えるようにしましょう。
STEP.4
頭・耳・手足・しっぽ
最後に、犬が敏感に感じやすい頭、耳、手足、しっぽをブラッシングします。特に嫌がる部分は無理せず、少しずつ慣らしていくことが大切です。

犬のブラッシングの頻度は?

犬のブラッシングは、基本的に毎日、1日1回行うのが理想です。毎日のブラッシングには、以下のような多くのメリットがあります。

  • 抜け毛や毛玉をこまめに取り除き、清潔な状態を保てる
  • 皮膚の通気性が良くなり、皮膚病の予防や早期発見につながる
  • ノミやダニなどの寄生虫、皮膚の傷やしこりなどをいち早く発見できる
  • 愛犬との大切なコミュニケーションの時間となり、信頼関係が深まる

このように、毎日のブラッシングは単に被毛を美しく保つだけでなく、愛犬の健康チェックという重要な役割も担っています。

犬のブラッシングのコツは?

ブラッシングの効果を最大限に引き出し、愛犬に快適な時間だと思ってもらうためには、いくつかのコツがあります。

ブラシを適切に使い分ける

まずは、目的に応じてブラシを使い分けることが大切です。普段の毛並みを整えるケアにはソフトタイプのブラシを使い、毛のもつれや毛玉を見つけたら、それをほぐすためにスリッカーブラシやコームに切り替えましょう。

毛の根元から優しくとかす

ブラッシングで最も重要なポイントは、毛の根元のもつれをしっかり取ることです。しかし、力を入れすぎると皮膚を傷つけ、愛犬がブラッシング嫌いになる原因になります。「優しく、でも根元から」を意識し、丁寧に手加減しながら行いましょう。

スリッカーブラシは地肌まで届かせる

スリッカーブラシを使う際は、地肌に優しく当て、毛の根元からしっかりとかすことが大切です。表面の毛を撫でているだけでは、皮膚に近い部分のもつれは取れません。ブラッシング後にコームを通してみて、引っかかりがないか確認するのも良い方法です。

特に、柴犬やポメラニアンなどのダブルコートの犬種は、上毛(オーバーコート)が綺麗でも、下毛(アンダーコート)に毛玉が密集していることがあるため、注意深くケアしてあげましょう。

犬種ごとのブラッシングのポイントは?

長毛種(ゴールデンレトリバー、シーズーなど)

長毛種は毛が絡まりやすいため、丁寧なブラッシングが必要です。

  1. まずスリッカーブラシで抜け毛や大まかなもつれを取り除きます。
  2. 次にピンブラシやコームで毛並みを整えます。

注意点:いきなり根元からブラシを通すと毛を強く引っ張ってしまい、愛犬に痛みを与えたり、皮膚トラブルの原因になったりします。必ず毛先から始め、少しずつ根元に向かって優しくとかしていきましょう。

短毛種(フレンチブルドッグ、ビーグルなど)

短毛種は皮膚がデリケートな場合が多いため、ブラシ選びが重要です。皮膚を傷つける恐れのある硬いピンのスリッカーブラシは避け、皮膚に優しいラバーブラシや獣毛ブラシを使いましょう。マッサージするように優しくブラッシングすることで、血行促進の効果も期待できます。

ワイヤー種(ミニチュアシュナウザー、ジャックラッセルテリアなど)

硬い毛質のワイヤー種は、基本的に長毛種と同様にスリッカーブラシで抜け毛を取り除きます。特に抜け毛が多い換毛期には、アンダーコートをごっそり除去できるスクラッチャー(ファーミネーターなど)を使用すると、効率的にお手入れができます。

犬のブラッシングの失敗ポイントは?

良かれと思ってやっているブラッシングが、実は愛犬を苦しめているかもしれません。よくある失敗ポイントを理解し、避けるようにしましょう。

  • 力加減とブラシ選びの間違い:愛犬の皮膚は人間が思うよりデリケートです。強すぎる力や、犬種に合わないブラシは皮膚を傷つけ、痛い思いをさせてしまいます。これが「ブラッシング嫌い」になる最大の原因です。
  • もつれや毛玉の放置:少しのもつれだからと放置すると、あっという間に硬い毛玉になってしまいます。毛玉は皮膚を引っ張り、通気性を悪くするため、皮膚炎の原因となります。ひどい毛玉は自宅で取るのが難しく、動物病院で麻酔をかけて刈り取る処置が必要になることもあります。

日々のこまめなケアで、もつれや毛玉を予防することが非常に重要です。

毎日のケアが大切

愛犬のブラッシングは、被毛を美しく保つだけでなく、健康管理とコミュニケーションの重要な時間です。ぜひ1日5分でも良いので、毎日ブラッシングタイムを作ることをおすすめします。

最初は嫌がるかもしれませんが、優しく声をかけ、終わったらたくさん褒めておやつをあげるなど、「ブラッシング=楽しいこと」と愛犬に教えてあげましょう。正しいケアを習慣にして、愛犬との絆をさらに深めていってくださいね。

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