犬のお風呂、正しい入れ方と頻度は?適切な温度と嫌がる場合のコツ

愛犬をペットサロンや動物病院でキレイにしてもらう方も多いですが、できれば自宅で自分でお風呂に入れてあげたい、と思いますよね。

特に初めて犬を飼う初心者の方だと、自宅での正しいお風呂の入れ方がわからず、不安を感じることも少なくありません。

この記事では、自宅で犬をお風呂に入れる際の正しい入れ方から、適切な温度、頻度、始める時期(いつから)まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。

子犬のお風呂、入れ方は?

子犬をお風呂に入れるポイント
  • まずはお湯に浸かることから慣れさせる
  • 長湯は禁物!10分前後で終わらせる
  • ドライヤーは弱風で遠くから優しくあてる

生後6ヶ月頃までの子犬と成犬では、お風呂の入れ方が異なります。子犬の場合は、まずお風呂場の洗面器などを湯船に見立てて、少しずつ慣れさせていきましょう。

犬は一度に多くの新しい刺激を受けると警戒してしまいます。そのため、子犬のお風呂で大切なのは、焦らず段階を踏むことです。最初はシャンプーやシャワーを使わず、お湯に浸かる練習から始めましょう。犬にとって「お湯に浸かる」「シャンプーで洗われる」「シャワーで流される」は、それぞれ全く別の刺激なのです。

洗面器に溜めたぬるま湯を手ですくって優しく体にかけてあげ、濡らしたガーゼで顔周りを拭いてあげると安心します。子犬のお風呂では長湯は禁物です。10分前後を目安に出してあげてください。

お風呂から出たら、まずはタオルで優しく押さえるように水気を拭き取ります。その後、ドライヤーの風を一番弱く設定し、体から離してゆっくりと乾かしてあげましょう。この一連の正しい入れ方を実践し、子犬のうちにお風呂を好きになってもらうことが、将来のお手入れを楽にする秘訣です。

子犬のお風呂、入れ方のコツは「順番」と「時期」

お湯に浸かることに慣れたら、次のステップに進みます。子犬の成長に合わせて、生後3ヶ月頃を目安にシャワー生後4ヶ月頃を目安にシャンプーを試してみましょう。

このように、子犬のお風呂の入れ方で最も重要なコツは「順番」と「時期」です。必ず「お湯に浸かる」→「シャワー」→「シャンプー」の順番を守り、愛犬のペースに合わせてゆっくり慣れさせていきましょう。

成犬のお風呂、入れ方は?バスタブ?

成犬のお風呂の入れ方では、ペット専用のバスタブか、ご家庭のバスタブを使用します。ただし、トイプードルのような小型犬であれば、子犬と同じように洗面器でも対応可能です。

犬にとって、慣れないバスタブは恐怖を感じる対象になり得ます。怖がる様子があれば、無理強いはせず、おやつなどを使って少しずつ慣れさせるか、安心して入れるペット専用バスタブを用意するのがおすすめです。

犬のお風呂、温度は?

犬のお風呂で特に注意したいのがお湯の温度です。人間が快適に感じる40℃前後のお湯は、皮膚の薄い犬にとっては熱すぎ、やけどの原因になることもあります。

犬のお風呂の適切な温度は、子犬で35℃前後、成犬で30〜35℃程度のぬるま湯が基本です。プロのトリマーの中には、さらに低い25℃前後を推奨する方もいます。個体差があるため、愛犬の様子を見ながら最もリラックスできる温度を見つけてあげることが大切です。

犬のお風呂、頻度は?

犬のお風呂の頻度は、シャンプーを使うかどうかで大きく異なります。お湯に浸かるだけなら毎日でも問題ありませんが、シャンプーを使用する場合の頻度は、月に1〜2回程度が目安です。

なぜなら、犬の皮膚は人間の約3分の1程度の厚さしかなく、非常にデリケートだからです。シャンプーの頻度が高すぎると、皮膚を守るために必要な皮脂まで洗い流してしまい、かえって乾燥や皮膚トラブルを招く原因になります。

皮脂には、外部の汚れや刺激から体を守るバリア機能の役割があります。適切な頻度を守らないと、この重要なバリア機能を損なってしまうのです。

犬のお風呂の頻度には十分に注意しましょう。また、人間用のシャンプーは刺激が強すぎるため絶対に使用せず、必ず犬専用のシャンプーを使ってください。

犬のお風呂、いつから入れていい?

「犬のお風呂はいつから始めていいの?」と疑問に思うかもしれませんが、基本的には健康な子犬であれば、お迎えして環境に慣れた頃から始めて問題ありません。獣医学的にも、健康な子犬をお風呂に入れてはいけないという明確な根拠はないとされています。

むしろ、子犬は免疫力がまだ不十分なため、体を清潔に保つことで皮膚病や感染症の予防につながるというメリットもあります。

ただし、ワクチン接種の直後や、ケガ・病気の治療中、体調が優れないときは例外です。お風呂に入れていいか、いつから再開できるかは、必ずかかりつけの獣医師に確認し、その指示に従ってください。

犬はお風呂が嫌い?

犬がお風呂を嫌がる主な理由
  • 自分のにおいが消えてしまう不安
  • シャンプーの香りが強すぎることへの不快感

どうしてもお風呂を嫌がる犬も少なくありません。その理由として、シャンプーによって自分のにおいが消えてしまうことが挙げられます。犬にとってにおいは重要なコミュニケーションツールであり、それが失われることに不安を感じるのです。

また、犬の優れた嗅覚にとって、シャンプーの香りが強すぎることも嫌がる原因の一つです。お風呂を嫌がる場合は、無香料や香りの弱いシャンプーを選ぶなどの配慮も大切です。

お風呂嫌いが定着してしまうと、自宅でのケアが困難になり、毎回トリミングサロンに頼ることにもなりかねません。そうならないためにも、子犬の頃から正しい方法でお風呂に慣れさせることが重要です。

ちゃんとお風呂に入れたらほめてあげましょう

子犬のうちから正しい入れ方でお風呂に慣れさせることは、日々のお手入れを楽にし、皮膚の健康維持にもつながります。お風呂が苦手な犬には、ご褒美としておやつを使うのも非常に有効な方法です。

「お風呂を頑張ったらおやつがもらえる」と学習することで、お風呂に対するポジティブなイメージを持たせることができます。

犬にとって、慣れないお風呂は大きなストレスです。お風呂が終わったら「よく頑張ったね!」「えらかったね!」とたくさん褒めてあげ、楽しい時間だったと印象づけてあげましょう。

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